燕(つばめ)が低く飛ぶと雨
燕が地面すれすれを飛ぶときは、まもなく雨が降るということ。
雨が近づくと湿気が増えて、燕の餌である小さな虫の羽が重くなり、低いところを飛ぶようになります。それを追いかける燕も、自然と低空を飛ぶというわけですね。
これは科学的にもよく説明のつく言い伝えです。虫の動きが天気に左右されることは、実際に観察されていますよ。
空を見上げなくても、動物たちの様子で天気が分かる——昔の人はそう信じていました。テレビもインターネットもなかった時代、人々は身のまわりの生き物をじっと観察して、明日の空模様を読んでいたんですね。ここでは、動物が登場する天気の「ことわざ」を紹介していくことにしましょう。科学的に説明がつくものもあれば、不思議な言い伝えもありますよ。
燕が地面すれすれを飛ぶときは、まもなく雨が降るということ。
雨が近づくと湿気が増えて、燕の餌である小さな虫の羽が重くなり、低いところを飛ぶようになります。それを追いかける燕も、自然と低空を飛ぶというわけですね。
これは科学的にもよく説明のつく言い伝えです。虫の動きが天気に左右されることは、実際に観察されていますよ。
蛙がいつもより盛んに鳴くときは、雨が近いということ。
アマガエルは湿度が高くなると活発に鳴き出します。皮膚で呼吸をする蛙にとって、湿り気はとても大切なものなんですね。昔はアマガエルが天気予報の代わりを務めていたんですよ。くわしくは「蛙のことわざ」のページもご覧ください。
猫が前足で顔をこする仕草をすると、雨が降るということ。
猫のひげは湿気を含むと重くなり、違和感から顔をこすると言われています。ただし猫は普段から毛づくろいをしますので、これはあまり当てにならないかもしれませんね。猫の仕草については「猫のことわざ」のページでも触れています。
蟻が列をなして巣を移したり、食べ物を運んだりするときは雨が近いということ。
雨で巣が水浸しになるのを避けるため、蟻は気圧の変化を感じ取って高い場所へ移動すると言われています。小さな体で天気を察知しているというのは、驚きですよね。
朝、蜘蛛が巣を張っていないときは雨になるということ。
せっかく張った巣も雨で壊れてしまうため、蜘蛛は雨の前に巣を張らないと言われています。逆に「朝蜘蛛は縁起がよい」という言い伝えもあり、晴れの知らせとされてきました。
池や川の魚がさかんに跳ねるときは、雨が近いということ。
気圧が下がると水中の酸素が減り、魚が水面近くまで上がってくるためと言われています。「魚のことわざ」のページとあわせてご覧ください。
放牧されている牛が寝ているときは、雨が降るということ。
雨が降る前に草を食べておき、地面が濡れる前に横になって乾いた場所を確保するため、と言われています。ヨーロッパにも同じような言い伝えがあるんですよ。
雀が砂の中で羽をばたつかせているときは、天気がよくなるということ。
雀は砂を浴びて羽の寄生虫を落とします。湿っていると砂浴びができないため、乾いた日にしか見られない仕草なんですね。
鳶が空高く輪を描いて飛んでいるときは、晴れが続くということ。
晴れた日には地面が温められて上昇気流が生まれ、鳶はその流れに乗って高く舞い上がります。羽ばたかずに輪を描いているのは、この気流に乗っているからなんですよ。
鶏が早々と小屋へ戻る日は雨、いつまでも外にいる日は晴れということ。
天気が崩れる前は暗くなるのが早く、鶏はそれを夕暮れと勘違いして塒へ向かうと言われています。鶏の体内時計については、「鶏のことわざ」のページでも紹介しています。
蝉の声が聞こえはじめたら、梅雨が明けるということ。
蝉は気温が一定以上にならないと羽化しません。そのため、蝉の初鳴きは夏の訪れを知らせる目安とされてきました。
雁の群れが空を渡っていくのを見たら、冬が近づいているということ。
渡り鳥は季節の移り変わりを正確に知らせてくれます。「雁が来ると雪が来る」という言い方をする地域もありますね。
熊が早くから冬ごもりの支度をする年は、雪の降り出しが早いということ。
山に暮らす人々が、動物の行動から冬の訪れを読み取ってきたことに由来しています。科学的な裏づけははっきりしませんが、長年の観察から生まれた知恵ですね。
こうした言い伝えを「観天望気(かんてんぼうき)」と言います。空や生き物の様子から天気を読む、昔ながらの知恵のことですね。
面白いのは、その多くに科学的な根拠があることです。燕が低く飛ぶのも、魚が跳ねるのも、気圧や湿度の変化が動物の行動に影響しているから。動物たちは私たちよりずっと敏感に、空気の変化を感じ取っているんですね。
一方で、「猫が顔を洗うと雨」のように、当たるとは言いきれないものもあります。それでも、こうした言葉が何百年も語り継がれてきたのには理由があるでしょう。毎日空を見上げ、生き物の様子を気にかけながら暮らしていた昔の人の目の細かさが、そこにはあるのです。
天気予報がすぐに手に入る今でも、ふと燕が低く飛ぶのを見かけたら、傘を持って出かけてみてはいかがでしょうか。きっと、少しだけ空が近く感じられるはずですよ。